かんとの管釣り練習帳

先週末は、ひさびさに東京の友人が遊びに来てくれました。
お互いの都合がつく週末に遊びに来ては、ラーメン食って泊まって室内非電源ゲーム（将棋やカードゲーム）で遊んで
でも「釣りは週1で行きたいから」という私のわがままに付き合わされて、毎回釣りへ駆りだされて。
友人は最初、その後の温泉と美味い飯を楽しみにしていたはずが、いつしか釣り自体も楽しんでくれるようになって……


そんなわけで、今回も赤久縄にやってきました。
良い景色と美味い飯と、うまくいけば刺身！それを狙うとなれば赤久縄でしょう！！

12月の赤久縄は、落ち葉もすっかり落ちきったようで、ほどほどに釣りやすそうな感じ。
水はとても澄んでいますが、水量は写真で見るとおり少なく、こういう日はたいていバイトの出方が難しい。
12月から冬季割引となっている赤久縄。昨年の12月最初の週末はめっちゃ混んでましたが
今年はそうでもなかったみたい？　みんな昨年のことがあって避けたりしたのかな。
私が訪れたのは12月2週目ですが、この日もほどよいひとの入りで、釣りやすい環境でした。


朝イチは第2か第3か悩みますが、難しかったら移動すればいいやとまずは第2ポンドに入ります。
友人に「最初はスプーンで、どのタナをどの速さで巻くと魚がついてくるか探ってみよう。このワレットから好きなの選んで」
と1.8g前後のスプーンが入ったワレットを渡すと、そこから選んだのは……ノア1.8のトライアングル！
朝イチのサーチに初見でこれを選ぶとは、いいセンスしてます。頼むから切るなよ。

この日はツーナイン60UL井野モデル+PE0.2号リーダー0.6号のタックルを貸して使ってもらっています。
以前はトラブルの少ないナイロンラインを組んで渡していたのですが、ツーナイン+ナイロンだとちょっと伸びすぎかなーと。
今風の難しいバイトも獲れて、1本でスプーンクランク飛び道具からダム湖までできるならPEかな？と思ってお試しで組んでみました。
とりあえずキャスト時のトラブルは起きていませんが、ラインが細いからよく飛ぶみたい。頼むから対岸に引っ掛けるなよ。

しばらく様子を見て、私も一緒にサーチ。まずはノア1.8から……んー、追ってくるのは中層付近。
1回だけカラーローテしても食わないので、サイズを落としてちびティアロ1.2へ。
チェイスがかなり近くなったので、巻き速度を調整して……ヒット！


かわいいニジマスが釣れました。
次のキャストでもヒットしたので再現性はあるのですが、この巻き速度の調整がシビアなのですよ。
少しでも早いか遅いかすると良いバイトが出ません、これは初心者さんには難しいでしょう。
レンジは中層とわかったことだし、ここでクランクにシフトします！

まずは巻いてりゃレンジキープできるリップ短い系の、グラホから……うーん、レンジはもうちょい下。
それならクラピーを2回転ほどグリッグリッと巻いてからテロテロ……おお、口を使うけど掛けにいかないと掛からない。
んー、もっと良い食い方のパターンがありそうなもんだけど、ちょっとクランクのパターンは自分には見つけられず。
友人も、私のざっくりアドバイスの中から好きなルアーを自分で選んでもらって投げていますが、なかなか難しい様子。
んー、こうなったら秘密兵器の出番です！


この日のために、中古釣具屋で買ったハルパーバイブを取り出しました。
これなら釣れるっしょ！使い方は手前でサイトで見ながらチョン、チョン……ヒット！
そのまま友人に渡して使ってもらいます。なかなか針掛かりまではいきませんが、反応があるので楽しんでいるようです。
ただ、やっぱりロッドで操作するのは難しいらしく、巻くだけで釣れるものを望んでいる様子。
そうなれば、とTグラベルやパニクラDRを投げてもらいますが（彼は直感で神楽を選びました。いいセンスしてんな根掛かりすんなよ）
なかなかヒットせず、やはり操作する系……とタップダンサーを投げてもらったところで、待望のヒット！！


かわいいニジマスちゃんをキャッチできました♪
一尾釣ってもらえるとこちらもひと安心ですね。

その後はボトム系ルアーをいくつか投げながら楽しんでもらい、自分はちょっとだけスプーンを。
ちびティアロ1.2やベリーズ1.0で釣れました。けど、速度的には1.2のほうが合ってたかなあ。
ひとりで釣りに来ていたらこのへんもじっくり探れますが、この日は致し方なしでしょう。
そうこうしているうちに、10時過ぎの放流車がやってきました！



この日の放流は、ダブルヒットが連発するほどの良い放流でした！！
友人はミュー2.2で。私はドーナ2.0から入って1本。2投ほどバイトが無かったのでキュームに変えたらノーバイト。
もう一度ドーナに戻したら連チャンしはじめました。放流魚が馴染むまでのタイムラグだったのかな。
こういうとき、きっとノアよりもドーナだと思って試しませんでしたけど、勝負でもないし色々なルアーを試してみるべきでしたね。

放流ファーストらしき反応が落ち着いたあとは、友人チョイスのエスプリ2.1メタグリ系が連チャンしていました！
セカンドで落ち着いたタイミングで、ちゃんと釣ってる。っていうかいまだけは私より釣ってない？
私はノア1.8の黒金系に落としていたのですが、反応はぽつりぽつり。
それならば、とメタグリ系にローテしてみれば、やはりこちらのほうが反応がいいものの、それでも友人のほうが釣っています。
いやいや、待て待て。半年に1度アングラーと私とじゃ巻きの精度は段違いなはずで、だとしたらエスプリが合ってる……
……ここまで考えて、半年に一度アングラーだからこそ「巻きがナチュラルにブレている」可能性に気づきました。
そうか、もしかしたらイレギュラーを入れていけば、もしくは勝手にイレギュラーが入るスプーンを巻けばもっと良かったのかな。
うーん、それに現場で気づければなお良かったのですが、この時は友人が連チャンしていることに喜んでそれどころではなく。
釣ってもらえるのはもちろん嬉しいのですが、研究に没頭できない不完全燃焼感のようなものがありました（笑）


しばらく連チャンしたら、友人は満足したらしくひと休み。
放流前に友人に釣らせるという仕事はうまくいかず、放流後に友人が勝手にパターンを見つけて釣ってくれたので結果オーライ？
さあ、ここからは魚と対話する時間……ではなく、大物を狙いにいく時間です。
赤久縄といえば大物ですが、それを狙いにいくと、大物が釣れるまでの時間がプレッシャーとの戦いになります。
そのうえ、大物狙い中に釣れたレギュラーサイズの喜びが半減してしまいます。
それは良くない、だからこの日は「大物はどっかで釣れてくれたらいいね」くらいのスタンスで臨みたかったのですが……

友人「おーう、土産にいい酒買ってきたぞー！（だから刺身を用意しろ）」

という無言のプレッシャーをかけられましたので、ここからは大物狙いの時間です！！

第2ポンドで狙うなら、対岸際or流れの下にいるであろう大物を、強めのクランクか飛び道具で。
この日はクランクのパターンは見つかっていなかったので、ボトムを狙ってダートラン、大物実績カラーのショボクレレッドグロー！
手前でレギュラーを数本釣って、ちょうどいい間と動かし幅を掴んだら、対岸際までキャスト！
ボトムをチョコチョコとアクションして、ティップが入ったのは……レギュラーサイズ！！！
ここではレギュラーサイズしか釣れませんでした。


釣り座を変えて、インレットそばから直接岸際を狙ってみます。（友人が撮ってくれました。ええ写真やん）
ここでも釣れるのは……レギュラーサイズ。
うーん、大物を狙って釣るのは難しい。ここはひとまずお昼休憩にしましょう。



こちらも赤久縄の醍醐味、美味い飯！！
ニジマスは唐揚げに、普通にスプーン巻いてたら釣れたイワナとヤマメは塩焼きにしてもらいました。
友人「自分で釣った魚を食いたい！」私「せっかく色物釣れたしキープしとく？」
なんて言ってたら、食卓が豪華になってしまいました。
そのうえ蕎麦まで食べてしまって、とても美味しかったのですがお腹がパンパンになりました（笑）


炭火でじっくり焼いてもらうのは、とても美味しいうえに
焼き上がりに時間がかかるので、強制的に休憩がとれるという利点があります。
いつもの上達を目標とした釣りや大会の釣りは「楽しい！嬉しい！！悔しい！！！」っていう感じですけど
この日ののんびり釣って美味しい飯を食う釣りは「あぁ……幸せ～♪♪」っていう感じです。
どっちも、大好きですねえ。



さて、美味い昼飯は食えましたが、美味い夕飯のおかずは未だ手にできず。
釣りを再開したのは14時半過ぎ、本命のダム湖は夕方までとっておいて、まずは第3ポンドで遊んでいきます。
こちらにも大物の魚影ははっきりと見えます。うまいこと釣れてくれたらいいな。

私がタックルを整理している間に友人はクランクをいくつか投げますが、やはりこの日は合わない模様。
魚も下目についているみたいだし、ボトム系ルアーから入りましょうか。
やる気のある魚や大物に食わせるイメージで、ダートランの強めグリーングローで……動きの幅を見つけたら連チャン！
フック交換だけ続ければ一生釣れつづいたので、めちゃくちゃ状況に合っていたんだと思います。
ただ、この動きの幅と間がキモで。友人にも試してもらいましたが、やはりなかなかうまくいかず。
友人はそのあと、ザッガーB1のデジ巻きで釣っていました。よかったよかった。

あとから聞いた話ですが、15時過ぎの第2ポンドも、上手いひとがパターンを掴めばかなりの連チャンだったそうで。
この日の赤久縄は、ストライクゾーンは狭いんだけど、それが見つかればスレずにずっと釣れつづく印象でした。
水量が少ないのでバイトに至るまでは大変なんですけど、魚がルアーにスレているわけではないから釣れ続きます。
状況に合わせたルアーチョイスができるかどうかで、釣果に差が出る状況だったのでしょう。
こうして書いていると、ひとりでじっくりと釣りを詰めることができなかったのが歯がゆいです＞＜
いや、もちろん友人とのんびりワイワイ釣りを楽しむのも好きなんですよ。好きなんですけど、極論、体が2つほしい（笑）


結局ダートラン祭りでも大物は釣れなかったので、15時半過ぎにダム湖へ！
まずは2つのインの真ん中からベスパを投げて、いろいろ探るもカウント3でバイト1回、カウント1でチェイス1回の2反応のみ。
スピードはベスパ7gにすると早すぎるみたいなので、ゆっくり巻ける5.2かシルエット小さめの3.2でいいでしょう。
しかし、この時期にこの水温でも上目なのか……？　もっと反応が見えやすい場所でやりたいな、と左ワンド奥へ移動。
すこし高くなった足場からチェイスを確認しつつ釣っていると、ここで友人に待望のバイト！
うまくフッキングしなかったようですが、ベスパ3.2のグリメタ系を使っていたようです。
なるほど、水の色は第2といっしょだし、きょう良かったカラーを押すのは正解でしょう。私もベスパ5.2の緑金に変えてキャスト。
沖目に投げて、カウント3からゆっくり巻いて……ティップがグンッと入るいいバイト！！
沖のほうで身体をくねらせる銀色の魚体が見えます。大物です。
これはまじめにやりましょう。ばらさないように慎重に寄せて、ランディングは友人にお願いして……




どーん！　60cm2.6kg！！
待望の刺身サイズゲットに、嬉しさと喜びと肩の荷が下りた思いがないまぜになって、友人とハイタッチ。
勝ったな、ガハハ！！！

「いやーグリメタだったかー友人が見つけてくれた情報で釣れたよー」
「いやタナはかんとが掴んでたし、カラー変えて1投目で釣るって流石だよー」
なんて互いを褒め称えあいながら、まだ時間はあるしもうちょい投げてくかーとキャストした1投目。



もう1本大物がヒット！　そしてキャッチ！！
こっちは55cmくらいでしたが、ヒレがきれいで1本目よりよく走るファイターでした。
良い引きを楽しませてもらいました♪

いやこれ緑金すごくね！？これ3本目もあるんじゃね！？？
と浮き足立ちながら投げた3本目はさすがにノーヒット。こういうのは無心でやるのが大事。
そこからは結局17時まで投げて、薄暗くなってきたとき定番のグローを投げるも反応ナシ。
空は晴れているから、こういう時は黒かな？　と黒金をカウント1からゆっくり巻いて……2バイト1バラシ1キャッチ。
いちおう上がり鱒も釣れて、気持ちよく帰路に着けました。

上でも書きましたが、この時期でこの水温なのに、カウント13で着底するポンドの表層～カウント5までで大物が釣れる。
これ、なんでかなーって考えてたんですけど、思い返してみればいままで中層より下でもボトムでも釣れたことはあるんですよね。
ただ、自分のダム湖での釣り、重いスプーンを遠投して巻いて釣る、っていう釣りだと
ダム湖をざっくり3つに分けた場合の上目で釣れることが多いんだな、っていう、ひとつのパターンが見つかりました。
1シーズンかけて、自分の釣りが確立できた（そしてそれを実践できた）気がして、なんだか嬉しい赤久縄納めとなりました。

この日はすっごく楽しかったし、ちょっとだけ不完全燃焼感もあるからまた行きたいんだけど、日程的には難しいかなー。
赤久縄のクローズがギリギリまで遅くて、私の予定がどこかで合えばワンチャンくらい。
ひとまずは、赤久縄納めということで。今年も楽しませていただきました。



帰路はすこし遠回りして、疲れた身体を温泉（絹の里別邸）で癒して。
家に帰って小骨（と言っても大きい）を抜いたり切ったりなんだりかんだりして。
いいお酒のお供に、いい肴を添えることができました。


またトラキンシーズンが終わったら行こうなー。めでたしめでたし。